金曜日

バッグの歴史、日本ではどう定着していったのでしょう。

おおらかな、日本独自の文化の中でつちかわれてきたカバン文化も


文明開化により、諸外国の文化が入り混じって、急激に進化した、

といえるのですが。



一般の人々にバッグが浸透するのは、20世紀の半ばくらいから

のようです。





第二次大戦後、あらゆる物資が足りない時代、旧日本軍や

米軍の物資が庶民の生活に流れ込んできます。



カバンに使われる素材も、軍服の生地など、様々な物で代用され

たりしました。



そんな戦後まだ間もない、昭和25年、牛皮の使用規制が緩和され、

カバンに使用する素材や、デザインに変化が生まれます。



また、素材にビニール、ナイロン、合成皮革、人工皮革なども

使われるようになり、かばんの大量生産なども始まりだします。



そうして日本は高度成長期を向かえ、時代は「欧米化旋風」が

巻き起こります。



暮らし向きもさることながら、ビジネス界では「情報を持ち運ぶ」

という価値観から、欧米スタイル的にアタッシェケースが流行します。



この、今で言う「団塊の世代」の尽力により、昭和後期頃より、

日本はバブルを迎えます。



これまで高級で一般にはなかなか手の出なかった「高級ブランドの

バッグ」も、「生活の豊かさの象徴」として人気が高まります。



ちなみに、日本初のルイ・ヴィトンのお店が東京・銀座にオープン

したのは、1981年のこと。



男女同権も進み、女性の本格的な社会進出も目ざましくなり、

「キャリアウーマンのためのビジネスバッグ」も

数多く発売されました。





こうして、日本でのバッグの歴史をたどってみて気が付くのは、

バッグが身近な存在として一般に浸透してから、まだ数十年しか

経っていないことです。



そして、21世紀の現在。



用途・目的・ライフスタイル…と、人々は様々に、そして自由に

使えるようになった、バッグ。



その文化と歴史…。





そう考えると、これからバッグは更なる進化を遂げ、

私たちの想像もつかないようなスタイルで、

数多く登場するのかもしれませんね。

木曜日

バッグの歴史、日本で認知されたのはいつごろでしょう。

「荷物を運ぶ入れ物」としては古くから存在するカバン。


今に近い形での登場は、文明開化の頃と言われています。



これは、明治6年、大阪の御用商人だった「山城屋和助」が渡仏、

その後「カバン」を持ち帰り、これを模倣してつくらせたのが

始まりである、とか、



または、明治初期、来日していた外国人が「カバン」を

修理に持ち込み、それを真似て作ったのが始まりである、とか、



諸説様々なのですが、とにかく、「カバン」が明治初期に

日本に初登場したのは、間違いなさそうです。



ちなみに、「カバン」という言葉は、この頃から使われ始めたと

言われています。これは、オランダ語のカバスが語源ということです。



しかし当時のバッグは、庶民には手の届かない高級品で、ごく一部の

上流階級の人々だけが持てるアイテムだったようですが。



やがて、明治20年ごろには、日本で初めての鞄専門店が登場します。



この頃から、書類入れというような、用途によってさまざまな

機能や、手提丸型・角形鞄など新しいタイプの形状を持つものなど

様々なカバンが作られていきます。



洋装が普及し始める大正中期以降、皮革製のバッグも出始めます。

しかし、これはまだ一般に誰でもが持てる…という感じでは

なかったようです。



大正末期頃、女性が社会に出て働くようになって、盛んにカバンが

使われはじめ、昭和初期頃には「ハンドバッグ」と呼ばれる

ようになり、定着していきます。



また、洋服文化と平行して、財布・カギ・ハンカチ・化粧品など

身の回り品を入れる、実用的なアクセサリーとしてハンドバッグが

大流行していくことになります。





ちなみに、現在、小学生の使うランドセル。これは大正天皇が

使われたのが始まりといわれています。

水曜日

バッグの歴史、日本ではどう変わっていったのでしょう。

島国特有の独自の文化をつちかって来た、日本。


カバンの歴史も、その風土に合わせた形で、進化を

していったようです。



江戸時代に近づくと様々なものが、登場してきます。



例えば、武士たちが鎧を入れた「鎧櫃(よろいびつ)」。

これは、今の感じで言うと、出張の際のスーツケース、

といったところでしょうか…。



あと、お医者さんの「薬篭(やくろう)」や、髪結いの「台箱(だいばこ)」。

これはまさに「仕事の道具入れ」ですね。



そして旅行や移動の際にも使った「柳ごおり」。



時代劇なんかではお馴染の、蓋付きの、箱状のやつですね。

大小様々なサイズの、あの竹で編んだようなアレです。



これらの箱は、この時代、すべて鞄の役割を 果たしていました。



が、どちらかといえば、木などの硬い素材でしっかり作られている

ものが多いので、整理箱に持ち手を付けた、「携帯収納箱」

という感じもします。





日本でのカバンの進化は、以外にゆるやかな感じがします。

これは一つに、日本人の装束、「着物」のしくみにあるのかも

しれない、と思います。



袖、袂、懐、帯…と以外に小物の収納には困らなかった「着物」。

それらをまとめて入れる、袋状の入れ物の発達よりも、

キセル煙草・銭・薬入・印籠など「小物ケース」が

充実していたように、思います。



また、一枚の布で物を包み運ぶ、という風呂敷文化もあり、

以外に、手提げカバンがなくとも、大きく不便のない暮らしが

あったのでしょう。



その証拠に、風呂敷は今でもなくなることなく、日本の

文化の中に残って活躍しています。





「カバン」が「カバン」として日本人の日常生活に入り込み、

生活の必需品となったのは、やはりご維新、文明開化の花咲く頃、

となります。

火曜日

バッグの歴史、日本ではどうなっているのでしょう。

モデルやセレブたちが使うバッグがトレンドとして


重要視されている現在。



もはやバッグは「荷物を運搬する道具」からファッションの

アイテムの一つに進化した、といえるでしょう。



そんな、進化系バッグ、日本での歴史は

どうなっているのでしょうか…。



「カバン」という言葉で考えるなら、異国文化が正式にやってきた

頃…やはり、文明開化の頃、となるでしょうか…。



しかし、「カバン」を「荷物を運ぶための道具」と考えるなら。



日本の「カバン文化」もそう短くはない、と言えるでしょう。



記録では、平安時代に、小さな巾着袋をすでに持ち歩いていました。

これには火打ち石をいれていたようです。



鎌倉時代の頃、一家の主婦は一家の中で主婦権の(家計を預かる)

証として、財物を入れた「袋」を管理していた、とあります。



その一家の中心である女性を「オフクロサマ」と呼んでいたのが

今の時代で使われている母親の総称「オフクロ」の語源と

なっているといいます。



おそらく、どこの国でも同じことがいえると思うのですが、

「貨幣」という存在が発生した時点で、「貨幣を入れるいれもの」

が、発生するのではないでしょうか。



それだけで、もう、カバンの歴史の始まりですし、

もっと古くは、生活に密着した時点での始まり、



例えば、狩をした獲物を持ち帰る、収穫した作物を運搬する、

など、歴史的な事柄に残り得ない時代からのカバンの形が

存在することは、容易に想像できることでしょう。



そんな長い「荷物を運ぶための入れ物」の歴史も

時は流れ、江戸時代にかけては、様々なものが登場します。

月曜日

バッグの歴史、価値観の移り変わり。

「荷物を入れて運ぶ手段のための道具」であったバッグの存在も、


19世紀にはファッション的要素が強くなり、また一般に浸透するに

したがって、有名店(ブランド)というものが、確立し始めました。





有名ブランドといえば、エルメスもまた、世界中で愛されている

フランスで誕生した、ファッションブランドの一つです。



始まりは、エルメス社の創業者ティエリ・エルメスが

1837年に開いた馬具工房。



エルメスのロゴとしてデュック(四輪馬車)とタイガー(従者)が

描かれていますが、これは馬具工房に由来しています。



エルメスといえば「ケリーバッグ」(1935年発売、1955年に改名)。

この「ケリーバッグ」は女優で後のモナコ王妃、グレース・ケリーが

持っていたことから世界的なブームとなりました。



またエルメスの「バーキン」(1984年に完成)。この「バーキン」も

「ケリーバッグ」同様、女優で歌手の、ジェーン・バーキンから

きています。



シャネルのキルティングバッグなんかも、大流行しましたね。





社会的に、女性がより自立した存在になるにつれ、バッグの種類も

多種多様になっていきました。



仕事用には革のブリーフケース、日常生活にはカジュアルなバッグ、

夜にはエレガントで煌びやかなフォーマルなバッグ…。





人類はようやく、目的や用途に応じ、様々なバッグが選べるように

なったのです。



バッグの存在は、「荷物を運搬する」ということを遥かに超えて、



ライフスタイル、ライフシーンに合わせる、という価値観へと、

変貌をとげました。





そして21世紀の現代。

最近のデザイナーは皆、『イット・バッグ(It Bag=旬のバッグ』

を生み出そうと競い合い、ますます進化を続けようとするバッグ。



きっとこれからも、人類に荷物のある限り、バッグの歴史は

途絶えることはないのだ、と、思います。